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司法書士峯村です。

梅雨の蒸し暑さが本格的になってきました。

Wikipediaによれば、『漢字表記「梅雨」の語源としては、この時期は梅の実が熟す頃であることからという説や、この時期は湿度が高くカビが生えやすいことから「黴雨（ばいう）」と呼ばれ、これが同じ音の「梅雨」に転じたという説、この時期は「毎」日のように雨が降るから「梅」という字が当てられたという説があるそうです。

中国でも「梅雨（メイユー）」と言うそうで、古くは「梅雨」と同音の「霉雨」という字が当てられていた（「霉」はカビのことであり、日本の「黴雨」と同じ意味）とのこと。また、中国では、梅が熟して黄色くなる時期の雨という意味の「黄梅雨（ファンメイユー）」もよく用いられる、とのことですから、やはりもともとの語源は中国にあると思われます。

北陸地方の大学に行っていた人から、北陸の梅雨は、押し入れにしまってある布団が黴てしまうほど湿っぽいと聞いて、同じ日本でも場所によって色々違うのだな、というのを感じたのを思い出します。

忌み嫌われる時期でもありますが、作物が育つ夏を呼び込むためには、この雨季は無くてはならない時期でもあります。地球の気候というのは良くできたものだと感心します。

さて、話は変わりますが、相続登記が令和６年から義務化されることは、すでに各所で喧伝されているところです。それもあってか、もちろん当事務所もそうですが、金融機関や保険会社などでも相続をお仕事のメインに据えはじめ、一気に相続ブーム（生前対策も含め）の様相を呈し始めています。

相続もまた、梅雨と同じで、本来あまり起きてほしくはないイベントではありますが、絶対に避けては通れない、という側面を有しています。争族、などということも良く言われます。なので、遺言書を書く、終活をするなどして、それにいかに備えるか、が一番大事だ、と、基本的には言われます。

ただ、仲のよいご家族の場合、「亡くなった後の話し合いでもどうにかなる」「動きを取るのは薮蛇になるよ（対策を取ればむしろ争いを呼ぶ）」と考える人の割合が日本では多いな、と感じています。

多くの相談に乗る中で、遺言や生前対策をするのは、相続人がいなかったり、明確に仲が悪い、事業の跡継ぎが決まっている、など切実な事情がある人だけで、ほかは、「うちは、そこまでやらなくても大丈夫」と、途中で考えをストップさせてしまう人がほとんどだ、と感じています。

ただ、多くのご相談を受ける中で、これから先の時代、それでは不十分である、と私は切実に感じ始めています。

それは、老後と呼ばれる時期は長くなる一方で、「認知症」を発症する人が大変多くなってきているからです。この「大認知症時代」に、「財産管理権限」を誰に託すのか、ということは、間違いなく決めておいたほうがよい、と明確に言えます。これまでは、中心となって介護を手伝ってくれる身内に、通帳やカードを託して、なんとかなんとかやってきた、そういう時代でしたが、これからは違います。任せるにしても、透明性をもって任せないと、他の相続人の方に疑いの気持ちが生じ、仲がよかった家族が、一転、生前から争族（予備軍）になる、という事例を、私は仕事柄いくつも見てきました。

「家族信託」「任意後見制度」など、ご自身の意思で「自分の認知症対策」をする方が増えています。考えるのは億劫ですが、中心となって介護をしてもらう予定の人が損をすることがないように、また、それによって他の家族との間に無用の疑念が生ずることがないようにしてあげる、それも、大事な親の務めだと私は強く考えるようになってきました。

もし、共鳴いただける部分のあり、真剣に考えてみたい、という方は、一度当事務所の無料相談をご利用いただき、お話をお聞かせいただければと思います。

家族みんなが、このまま疑い合うことなく幸せなままでいられる、そんな老後を考えるお手伝いを、一緒にさせていただければと考えています。

司法書士：峯村