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あけましておめでとうございます。

令和3年がスタートを切りましたね。

今年はさすがに初詣も人出が少なかったように聞きました。

皆さんは年末年始いかがお過ごしでしたでしょうか？

昨年を振り返ると、コロナウィルスという未知の脅威に襲われ、いまだその禍から脱していません。当事務所もひきつづき、感染予防に十分に配慮しながら、お客様とスタッフの安全最重視で事業運営に当たっていきたいと考えています。

法律相談をお受けするなかで、実際に事業が大変な状況に陥ってしまっている会社の経営者さん、従業員さんに数多くお会いしました。お話をお聞きすると、「自己責任」という言葉だけで目をつぶることは今回の場合はできないな、とつくづく思いました。経済というのは巡り巡ってつながっており、それぞれの人がそれぞれの仕事で、それぞれの役割を果たしているからです。彼らに降りかかったことは、私たちにもかならず関係してくる、と考えるべきです。

当事務所も１1年目を迎え、この先１０年の事業展開を考える意味からも、当事務所としての今後の方向性を、お正月の短いお休みを使って、少し考えてみました。

その答えは、やはり、①商品（サービス）、➁販売方法（提供方法）に、それぞれ複数の軸を持つ、という方向性になる、ということだと思います。

コロナ禍において、この重要性が再認識されたように思います。（飲食店さんでも、テイクアウトに以前から意欲的に取り組んでいたところとそうでないところで、かなり差が出ている、というお話を聞きました。）

①サービスの点においては、当事務所は従来より、登記手続・債務整理・相続手続・遺言後見（シニアの法律問題）の４つを軸として展開しており、ポートフォリオがもともと形成されていました。これはコロナ対策としても十分だったと考えています。

➁提供方法の点においては、いまだ不十分であったと考えています。来所してのご相談を重視されるお客様が多いことにあぐらをかいて、デジタルの相談方法をもっと推進することを怠ってはいけません。デジタルをフル活用し、それを必要とするお客様をないがしろにしない、また、リアルとの融合を進めることで既存のお客様の利便性を向上させることができる、ということにも気づき始めました。

仮に数年後にリアルだけの日常に戻ったとしても、デジタルを極めようとした経験が必ず様々な面で我々自身を助けてくれることにもつながると考えます。

足元を見るに、事務所の陣容としてはかなり充実し、安定期に入りつつあると言えます。ただし、上記ように、課題を常に見出して、常に自己革新をしていく習慣を事務所全体として付ける必要が、ここから先の１０年間はあると最近考えています。

少し話がそれますが、お正月の間、暇に任せてamazon　kindleで無料で読める「論語」（下村湖人先生訳）を読んでいました。一つ一つが短く、とても読みやすいことに驚くとともに、やはり不変の理が書いてあるなあ、と感心しました。（訳もとても人間味があります）

「義を見てせざるは勇無きなり」、「信なくば立たず」、「過ぎたるは及ばざるがごとし」など、あまりに有名な言葉も、その中にあります。孔子が敬愛していた殷王朝の湯王という人の名前が何度もその中に出てきたため、ちょっと派生して湯王のことも調べてみました。そこに、今の私の心境にピタリと来る言葉があったので、紹介します。

「苟（まこと）に日に新たに、日々に新たに、又日に新たなり」

これも知っている人の多い言葉かとは思います。日々はそう急激には変わりませんが、変わろうとする意志は常に灯していないといけない、という意味だろうと思います。

今まで、そこまで響かなかった言葉でしたが、おかれた状況の変化で、とても心に響きました。こういう体験をもらたらす言葉だからこそ、名言として伝わっているのかもしれません。

と、大きなことを書いてきましたが、スタッフも私も、新しいことにはすぐ取り組むのですが、後片付けが下手(笑)という人が結構多く、「後片付けも含めて仕事」ということに令和３年はまず取り組んでいきたいと思います。そういう面でさぼらない、ということが、「当たり前のレベルが高い」事務所ということにもつながると思いますし、倦（う）まない業務循環があってこそ、新しいことに取り組む素地ができるというものではないでしょうか。

自戒を込めて、長々と書きました。

今年も信頼するスタッフとともに、一歩一歩、着実に歩みを進めていこうと思います。

皆さん、本年も何卒宜しくお願い致します。

 司法書士：峯村